第6回散策記@北宇智駅スイッチバック

2007年3月17日。JR和歌山線北宇智駅のスイッチバックが廃止された日である。諸々の都合をつけた管理人は夕方(17時半頃)に北宇智駅を訪問した。住川南の交差点(踏切直通の交差点)からではなく、手前の脇道からアプローチする。この道だと本線を平行に走りながら北宇智駅に近づくことができる。近づくにつれて「いつも」と違う雰囲気がひしひしと伝わってくる。相違点は2つある。1つは人が多いこと。鈴なりとは言わないまでも跨線橋にホームに周辺にと人がいるのだ。工事はこの日の夜から突貫で行われるので工事・JR関係者ではない。もちろん鉄道ファンの皆さんである。まあ到着次第、私もその中の1人になるわけである。さて、2つ目の相違点は工事車両と資材が大量に備蓄されていることだ。今夜から明日18日の夕方まで電車を運休(バスで代替輸送)して工事を行う予定になっており、そのために事前の準備は完了している様子だ。

スイッチバックが廃止される日

17時30分頃に到着。早くも日が暮れているように見えるのは西に横たわる山塊のせい。ホームと跨線橋に人がたくさんいるのが見える。鈴なりでないのは時間のせいか、あるいは関心度のせいか? 下りホームの先に重機がスタンバイしている。レールが突いた線路工事に特化したタイプである。

イベント的な雰囲気にひたりたくて構内に入る。なにやらそわそわしてしまう感じが厚着した服の上から伝わってくる感じがした。いつもそうだが、今回も携行しているカメラがゴツイ人が多い。もちろん私のようにハンディなデジカメの人も多いのだけれども。そうこうするうちに下り列車が入線してきた。2両編成の105系である。

新ホームは微妙に短い感じである。後日談になるが翌日の夕方、すなわち運行解除後の一番列車が通過するまでに長さ的は完成してしまった。あとは手すりまわりが借り組みのままだが、このあたりはおいおい完成させるのだろう。まずは運行できるまでというわけだ。新ホームの造りは鉄筋の上にコンクリートのボードを載せたものである。汽車時代から使われている北宇智駅の旧ホームと比べると重厚感が全然違う。個人的には花崗岩の石組みの上に電車ように下駄をはかせたタイプのほうが好きだ。

工事準備はばっちり整っているようだ。資材は搬入されて新駅・新ホーム・線路脇に並べられている。数々の重機も整然と整列して今夜の出番を待っている。

ソビエト陸軍が開発し東部戦線に一大センセーションをまきおこしたT-34を思わせるユンボの一群。足回りはクリスティー型サスペンション・・・ではなく、線路を走れるように改造がほどこされている。キャタピラという無限軌道を備えていても線路を傷つけないという配慮なのだろう。現実問題として線路上ではこちらのほうが遙かに移動がスムーズということもあるようだけども。

踏切周辺がなにやらあわただしい。所狭しと並べられている工事資材の影響だろう。突貫工事で明日の夕方には電車を開通させる必要があるので、事前の準備は怠りなくということである。北宇智駅の踏切から記念と記録を意図して線路を撮影しておく。明日には複雑なポイントが1本の線路にまとめられてしまうことになる。当分は引き込み線が残されているであろうが、物理的に本線から切り離されてしまうに違いない。複雑よりもシンプルなほうが良いのは疑いようもないが、個人的に好きな風景だっただけに心残りでもある。

最終日の動画

北宇智駅の北側にはスイッチバック専用の引き込み線がある。上りは最初にそこでスイッチバックを済ませ北宇智駅に入線する。下りは先に北宇智駅構内でスイッチバックを済ませてから、再度引き込み線内でスイッチバックを行うのだ。そこで引き込み線に入る電車の様子が分る(ような)動画を撮影してみた。踏切の手前で左に車列がうねっているのがお分かりいただけるだろうか。ネットにアップすると多少なりとも(というよりかなり)画質が落ちるので分りにくいかもしれない。原本ファイルをそのままアップできる時代がきて欲しいものだ。とはいえ、今のように動画ファイルをガンガン上げられる状態は、数年前からすると隔世の感があるのは事実である。

【 北宇智スイッチバック スイッチバックうねり編 】

次は未完成の新ホーム脇を通過する105系の動画。2両編成でも収容しきれないホーム長が面白い。このホームは翌18日に見事に完成してしまう。結果、4両編成の117系が停車可能になるのである。まさにプロの仕事だ。

【 北宇智スイッチバック 105系新ホーム通過編 】

おまけ−奈良放送も取材に来てました

帰る間際に「奈良放送」のロゴが入ったライトバンが駅前にやってきた。カメラは見なかったけど、もちろん取材におみえなのだろう。我が家は奈良放送を視聴できないのでなんともいえないが、奈良県内のニュースで「北宇智駅スイッチバック廃止」のニュースが放映されたに違いない。もしかするとローカルニュースとして全国にネットされたのかもしれない。さすがに後者はないかもしれないが、前者は確実だろう。随分便利な世の中になったことだし、機会があれば見てみたいものである。なんて具合に意味深なネタふりをやってみたりして。

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